東京の離島で幽霊が多発する島という噂がある。幽霊が出ると言われている場所は主に、山間部にある太平洋戦争中に新島沖で戦死した帝国海軍の将兵の遺体を埋葬した海軍墓地周辺だという。
この付近ではラッパの音を聞いたという人や、進行する足音が聞こえて来た、水兵姿の幽霊を見たという村人が多く居るようだ。その為、村人たちはここにあまり近寄らないという。
江戸時代から1871年まで、政治犯を中心とした流人(総勢で1,333人)が流されてきており、島で再度重い罪を犯した者は、絞首刑とされたという事もあった。
他にも、伊豆諸島を視察して回っていた悪代官がいた。こんな人間が各島を回っては迷惑がかかり気の毒だ、と考えた伊豆大島は泉津の若者たちが、船の栓を抜いて沈没させ、悪代官ともども溺死させた。
この溺死した悪代官の亡霊が村を徘徊しており、見た者には不幸が訪れる、または見た者は発狂するととも失明するとも言われており、実際にそうなった人がいると言ういくつもの逸話が村にあるという。
さらに、島には今でも数多くの物語・民話が残っており、水難事故で死亡した者の霊とされる「海難法師」「山ん婆」や「よべーむん(呼ぶ者、の意)」、「海坊主、魔物(まむん)」、「人魚」など妖怪の類の話なども多い。
東京都新島