各地に在る「夜泣き石」とは違い、子供の夜泣きに困った親がこの供養塔に願ったところ、夜泣きがおさまったという所からきている。
霊石 「夜泣き石」
今から約400年前、山形の花師(紅花の仲買人)が京都に紅花を売りに行った際、宿泊した宿屋の娘と恋に落ちました。結婚を約束して山形に帰りましたが、その娘は重い病にかかり、花師に知らせる間もなくこの世を去ってしまいました。
娘の両親は山形に行って花師にこのことを伝えようとしましたが、高齢で山形への旅に耐えらません。そこで、奉公人の六助が代わって娘の冥福を祈るための巡礼をしながら山形に向かいました。
長旅の末、いよいよ山形に到着し、早速花師の家を訪ねたところ、なんと亡くなったはずの娘が花師の妻となっているのです。そして、六助が話しかけると、突然、娘の姿が消えてしまいました。
娘の一途な思いに感動した六助と地元の人々は、石碑を建ててこの娘を供養しました。のちに、子供の夜泣きに困った親がこの供養塔に願ったところ、夜泣きがおさまったという話が広まり、この石は「よなき石」と呼ばれるようになり、いっそう尊敬され、参詣者も増えたそうです。
山形県山形市城南町3丁目1−1