橘峠

白い死装束を纏い(帯は結ばずに垂らしていることが多い)、額に白い三角の布の天冠(てんかん)をつけて振り乱した黒髪が顔にかかっているか、前髪の間から怨めしげな目が覗いているという典型的な女の幽霊が出ると言われています。

白い車を運転していると、突然何者かに腕を掴まれる感覚に襲われ見てみると、自分の腕に見知らぬ白い手が添えられていた、という恐怖体験をした人も居るようです。

【一つ目、片腕、一本足の妖怪】が現れるという話しも有ります。

一つ目、片腕、一本足の妖怪

日本の伝統的な民間伝承において「一本足」「一つ目」は、山の神の属性や「一本だたら」「一つ目小僧」といった山野の怪異と共通する特徴です。

小豆島内(旧池田町周辺など)に伝わる「一本足」や雪に関する民話・伝承のイメージが、現代の峠道の怪談と結びついて語られるようになったと考えられています。

峠脇の藪の中にお地蔵さんと井戸があり地元の人以外が入っていくと、強烈な頭痛や発熱などの体調不良を起こすとされます。実際に訪れた人が数日間寝込んだという話もあり、地元では畏れの対象になっているようです。

1970年代(昭和50年代)を中心とした全国的な心霊ブームの際、橘峠でもいくつかの噂や怪談が語られ広まったようです。

当時、小豆島でも峠やトンネルを舞台にした幽霊話が広がり、その一つとして橘峠の話が形成されたようです。

橘峠(たちばなとうげ)の基本情報

かつては急勾配と連続する急カーブが続く交通の難所であり、島東部を行き来するための重要な路線でした。

バス停「橘峠」付近で海抜約119m前後。橘地区自体の標高は約122m程度です。サイクリングのデータでは、距離約1.1km・平均勾配6.1%・獲得標高約67mと、比較的緩やかなレベル1の峠として紹介されています。

以前は道幅が狭く急カーブが続く交通の難所だった事から交通利便性や安全性の向上を目的に「橘バイパス(延長約1.9km)」が整備され、2011年(平成23年)に全長654mの「橘トンネル」が開通し、バイパスと共に2011年5月31日に供用開始ました。これにより峠の下を直通できるようになり、所要時間が短縮されました。

しし垣(猪鹿垣)

峠付近には、江戸時代に害獣(猪や鹿)から農作物を守るために築かれた町指定有形民俗文化財の「しし垣(猪鹿垣)」が現存しています。石垣や土塀で築かれており、当時の島民の生活や知恵を伝える貴重な遺構です。

1745年(延享2年)には「威垣(おどしかき、おどしがき、いたがき、農作物を守るために築かれた「しし垣(猪垣)」を指す言葉)」に関する記録がある
1766年(明和3年)には築造・維持管理を村人全員で行う取り決めが確認できる
最終的には島全体に大規模なしし垣が築かれたことが分かります。

『小豆郡誌』によれば、しし垣は全島を一周する約30里(約120km)にも及び、1790年(寛政2年)に完成したとされています。

小豆島町は、橘峠のしし垣について「私有地につき見学不可」と案内しています。したがって、しし垣を確認する目的で私有地へ立ち入るのは避ける必要があります

「しし壷」もあった

古来より日本の農村などで、イノシシやシカなどの野生動物(しし)の侵入や被害を防ぐために作られた落とし穴(罠)の一種、または獅子の装飾が施された陶磁器の壺(獅子壺)などを指す言葉です。

香川県小豆郡小豆島町安田

参考

地域 : 四国地方 | 香川県
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著者: 管理人

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