岩肌に9体(地蔵菩薩像が7体、聖観音菩薩像が2体)の石仏が彫られているが、永平寺に参拝する人増えたことから道路の拡張工事するために移設しようと、毎回作業員に怪我人が出たり不幸が起きてしまい移設できないままだそうだ。
また、何気なく「ほら、あれがそうだよ」と指を差す行為も失礼な行為とされ、祟れ全身が痺れたり、目眩を起こしたり、後日に高熱を出して寝込んだ人もいるそうだ。
志比線刻磨崖仏
この岩肌に9体の石仏が彫られています。 自然の崖面を磨いて平たくし、 浮き彫りに近 い線で仏を表現しています。 図像は地蔵菩薩像が7体、聖観音菩薩像が2体です。
4体に永正の年号が彫られています。 月日のみが彫られた第⑧像は、その隣りにある 「永正十四年」と彫られた第⑨像と同時に作られたと思われます。 その他の石仏は、彫り方が 似通っていますから、 永正年間 (西暦1504~ 1520年) に彫られたものと思われます。
越 前を治めた朝倉氏で言うと、4代孝景の頃です。 作者は不明ですが、9体全てが同じ作者で はないと思われ、彫り方のくせや特徴から、 9体を2~3グループに分けられます。
どのような 目的で彫られたのかもはっきりとは分かりません。 銘文に『施主常裕』、『妙鐵』 、『妙才』 とあり ますが、おそらくは施主が僧侶なのでしょう。僧侶が何かを祈願して作らせたもの。 それが、 この志比線刻磨崖仏です。
福井県吉田郡永平寺町志比28