煙樹ヶ浜

海に数歩入ると急に深くなる地形のため、泳げない海として地元で知られていますが、毎年水難事故が起こり周辺で溺れた人の遺体が潮の流れで流れ着く場所として地元の人には知られています。

そういった事から海から白い手が伸びてきて引きずり込まれそうになった人や、夜に誰もいないはずの波打ち際で波音に混じって泣き声が聞こえる(または声が聞こえる)、深夜の浜辺で人影が見え近づくとスッと消える海から白い人影が上がってくる防波堤にびしょぬれの人が立っているといった心霊話が有ります。

砂浜と違い、歩くたびに「ジャリ、ジャリ」と独特の音が響きます。波が引く際にも、石が擦れ合う「カラカラ」という涼しげな音が聞こえるのが特徴ですが、その音に混じって人の話し声や呼ぶ声が聞こえるという噂もあります。

浜の背後にある「煙樹の松林」という防風林(松林)が鬱蒼と茂っているため、首吊りのメッカ(自殺の名所)として噂されています。

そういった事から「煙樹の松林」では、誰もいないはずの松の隙間を黒い人影が動くのを見た人や、夜にロープの軋む音が聞こえることも有るそうです。特に、松林の奥で写真を撮ると顔のようなものが映るという言われています。怪しげな光(人魂)が明滅しているのを見たという目撃談が一部では語られているようです。

松林が暗く密集しているため、不気味な雰囲気を増幅させています。

日高港や周辺の豊路(とよじ)地区の防波堤は、夜釣りのスポットとしても人気ですが、深夜から丑三つ時にかけて背後に気配を感じて振り返っても誰もいない誰も乗っていない車が近くに停まっており真っ暗な車の中から視線を感じる、といった不気味な体験談が聞かれます。

未知の潜水艦伝説(幽霊潜水艦)

夜釣りをしている釣り人や、夜間に海岸(煙樹ヶ浜など)にいた人が、灯りを一切つけず、音もなく海面を移動する巨大な黒い影(潜水艦のようなもの)を見たという目撃談がたまに囁かれます。

自衛隊の通常の潜水艦であれば納得がいきますが、あまりに不気味で静かな佇まいから、地元の一部では「戦時中に沈んだままの幽霊潜水艦ではないか」と言われています。

すぐ北側にある由良湾は、海上自衛隊の潜水艦基地(由良基地分遣隊)があることで有名です。そのため、日常的に潜水艦が回航・潜航するエリアなのですが、これがオカルトや都市伝説のように語られているようです。

煙樹ヶ浜で見つかった遺体

2020年7月3日
煙樹ヶ浜(吉原地内)の海岸に男性の遺体が打ち上げられているのが発見されました。死後数日が経過しており、日高川町松瀬の日高川で先月28日から行方不明になっている大阪市の男性(52)とみて、身元の特定を急いでいる。

2016年1月27日
煙樹ヶ浜の西側、本ノ脇漁港近くの海岸で、20〜40代くらいの男性の遺体が見つかりました。目立った外傷はなく、目立った外傷はなく司法解剖の結果、死後2~5日が経過。一部が腐敗しており、詳しい死因はわかっていない。

亡くなっていたのは身長約177センチの男性で、髪の毛は黒く肩ほどまであり、上は深緑のセーターと黒のパーカー、下は紺のジーンズに黒のスニーカー(26、5センチ)を身に着けていた。どこからか流れ着いた可能性が高いとみられてます。

えんじゅはまの基本情報

徳川頼宣(1619年頃)が塩害・潮風防止のための防潮林としてクロマツを植林させたのが始まりです。松林は「御留山」として伐採が禁じられ、保護されてきました。
「煙樹ヶ浜」という名前は、大正末年に画家・近藤浩一路が訪れ、松林の向こうに白波が煙るように見える様子から「煙樹ヶ浜」と命名したと言われています。

煙樹ヶ浜は全長約4.5〜6km、幅最大約500mの近畿最大規模のクロマツ松林が続く海岸で、1987年(昭和62年)に社団法人日本の松の緑を守る会(2003年に解散)が選定した「日本の白砂青松100選」、和歌山の昇る朝日に希望と元気を、送る夕陽に感謝と感動を」をキャッチフレーズとして名所の中から景色を選定した「和歌山の朝日・夕陽100選」にも選ばれた観光地です。

昼間はキャンプや釣り、夕陽鑑賞などで人気ですが、夜の松林は静かで薄暗く、雰囲気的に怖く感じる人が多いようです。

煙樹ヶ浜は遊泳禁止になっている理由は「急深」で「潮流が非常に速い」からです。波打ち際に立っているだけで砂が足元からさらわれ、一気に深みに引きずり込まれる危険があるため、地元では「決して海に近づくな」と厳しく教えられています。

こうした危険性が、いつしか「霊に引っ張られる」といった怪談話に形を変えて、警告の意味も含めて語り継がれている側面があると言えるでしょう。

松林の中や周辺には、太平洋戦争中にアメリカ軍の上陸に備えて造られた「トーチカ(コンクリート製の防御陣地)」の遺構が今も残っています。

和歌山県日高郡美浜町和田

参考

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